サイトアイコン 茶の湯おぼえがき

千歳盆

裏千家十四代淡々斎の還暦祝いに夫人が考案したお点前です。

1 準備


●千歳盆点前では、古帛紗より一寸ほど小さい、敷古帛紗を使います。
●千歳盆には、仕込み茶碗を手前、棗を奥、敷古帛紗を左側に入れておきます。
●点前畳中央に鉄瓶をかけておきます。
●盆の上にさばいた帛紗を荘っておいてもよいです。

2 道具の運び出し


●①千歳盆を持って入り、正面に。
●②建水を持ち出し、居前を正します。(建水の上げ下げなし)

3 道具を清める


●千歳盆を勝手付に置き、蓋を左から右に打ち返して膝前に置き、袱紗さばいて、左を持ち上げ、三の字に清めます。
※打ち返す時、左手の上から右手を被せるような感じで。

●①棗を清め、蓋の奥、左寄りに置きます。
●②茶杓を清め、蓋の4時の位置に。
●③袱紗を「左手で」盆と建水の間に仮置き。(千歳盆では袱紗は毎回左手でとります)
●④その手で古帛紗を取り、右手で蓋の上に広げ、茶碗を両手(右手で持ち、左手を添える感じ)で取り出して置きます。
●⑤茶筅を棗の右、茶巾を3時の位置に置きます。
●袱紗を左でとって右手で鉄瓶の蓋を閉め、茶碗に湯を入れ、茶筅通し。

4 お茶を点てる

●通常通り、茶を点てて出します。
※棗の蓋は4時の位置に。
※正客一口で袱紗を腰につけません。

5 しまう


●①茶筅通しのあと、茶巾、茶筅を茶碗に入れたら、両手で盆の中に。
●②敷古帛紗を2つ折りにして、左手で盆にしまいます。
●③茶杓を清め、茶碗にのせます。

●①棗を蓋中央に置き直してから、袱紗をはらい、右手に持ち替え、②鉄瓶の蓋を切って腰に。

6 拝見


●①拝見の所望で、棗ごと蓋をもって客付に回ります。
●②棗を清めたら蓋の中央右寄りに置き、袱紗腰。
●③瓶掛正面に回って茶杓をとり、客付に回り棗の左に。
●④盆を置いたまま、右向こう、左手前と時計回りに回して⑤出します。
●建水を持って下がります。
○正客は蓋ごと取り込み、縁外正面に置いて次礼。
○古帛紗を蓋の右に広げ、棗を拝見して古帛紗の右に仮置き、茶杓を拝見し、棗の左に仮置き、蓋を拝見します。
○棗、茶杓を蓋に戻し、古帛紗を懐中し、次客に送ります。
●拝見の挨拶で、棗、茶杓のあと、盆についても訊かれるので、亭主は「淡々斎の加代子夫人の考案しました千歳盆でございます」などと答えます。
●拝見の挨拶を終えると、①蓋を持って瓶掛正面にまわって置きます。
●②棗を千歳盆に入れ(盆の左に手をかける)、③茶杓を茶碗にのせます。
●④蓋を右から左と打ち返して、千歳盆に。

●①千歳盆を瓶掛正面に置き、②持ち直して、茶道口に下がります。
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