寒くなりはじめる10月に、火の位置を客に近づけるため、道具畳の中央に風炉を置くお点前です。「小板」「大板」「長板一つ置」の三種があります。
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炭手前
●基本は本勝手どおりですが、道具を置く場所が多少ちがいます。
●羽箒、香合は図の位置に。
●「は・かん・ばし・こうごう」の「かん・ばし」は使うときまで取りません。「羽箒→香合」の順に取ります。
●紙釜敷はわさが左と下にくるように懐中し、出したら左手で短辺わさの反対側を持って、板の左手前に斜めに置き、釜を乗せて図の位置までずらします。-
仕込み
- ●水指(細めが良い)、茶入の位置は図のように置きます。
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道具のセッティング
●茶碗の置き合わせる位置は、図のように。
●蓋置、柄杓の位置も、図のように、小板と大板・長板で異なります。
●大板と長板の蓋置の向きは、柄杓の流れる方向に向けて置きます(置くときに親指が客付き方向に向くように)。
●濃茶の仕覆の扱いは、右手で左に打ち返し、左手で建水の上側に。
●茶巾は水蓋に手なりに。
●水蓋は、小板・大板は二手(右左)、長板は三手(右左右)で、水指の左に。長板は他の敷板と格がちがい、台子に準ずるものなので、台子同様、三手でおこないます。
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しまい
- ●茶杓を拭いたら、帛紗を払って腰につけ、茶入を右に寄せ、茶碗を二手(右左)で茶入と並べます(本じまい)。
●湯返しは、長板のみ。⇒敷板参照
●大板・長板の濃茶の場合、拝見物を出してから柄杓と蓋置を図のように縦に荘ります。薄茶では拝見の所望に応えたあと荘ります。
長板で荘るのは、長板が棚と同じ扱いだから。大板で荘るのは、大板が荘ることができる敷板だからです。荘るからといって、大板が棚の扱いだということではありません。
●濃茶の拝見の場合、茶碗を仮置きするため、仕覆と建水の間を開けておく必要があります。